2019年宇宙の旅
2019年2月8日
前回、読んだ本や見た映画が血肉になってないと書いたが、改めて考えてみれば別に血肉にしたくて見ていたわけではないし、ただただ自分を癒すために見ていたのだからそれでいいのかなと思った。その中で強い共感を持ったものは、非言語の感覚になっているかもしれない。
みるというよりは、その世界観の濃霧の中を歩いてきた、に近いかもしれない。
しかし、論理的思考の概念を知った今、それを紐解いていくことの重要性を実感したのだ。そしてそれは、もっと世界の成り立ちを知ることができる。それはモノリスなのかもしれない。やっと、人間に近づく第1の鍵を手に入れたみたいだ。
「ナナメの夕暮れ」若林正恭著 という本に出会った。
感覚が似ているなと思った。普通に馴染めなくて、自分がわからなくて、深夜徘徊が好きで、人に興味があって。
頭の中の霧が全部言葉に変換されていくみたいで、真面目に震えながら読んだ。
この人も、言葉の魔術師だなと思う。人は多面体だということを、ちゃんと理解できた。
その後、Amazonでその他著書と関連雑誌を買い求めたことは言うまでもないだろう。
「表参道のセレブ犬とカンパーニャ要塞の野良犬」資本主義から逃げてキューバへ行く話。それだけじゃないけど。
若林氏のエッセイを説明するのは、ロストイントランスレーションだな。直訳することで失われる言葉。
その空気感を持った言葉が、秘密の扉を開けた人だけに素晴らしい景色を見せてくれる。(そして彼に共感するのは、美しい景色だけが素晴らしいのではなく、曇天も、汚い街も、すべて等価に素晴らしいと感じているところではないか)
著書を読み進めて、初めは似ている人間だと思ったけどそうじゃないなと。とてもロジカルに考える人だし、人に伝えるということを常に考えている。
世界を自分なりに解きほぐそうとし、それを進化させて論にしていく。そして、面白い。(ここ重要)
ここから派生して、世界観が変わるわけだが。それはそのうち書いてみたい。
同時代性ということをとても嬉しく思う。いつからか、面白いこと、おもしろい人に出会うことはないだろうと思っていたけど、やはり、無知とは愚かなり。